秋立つとは名ばかりの日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
箱根湯本の旅館、玉庭の女将でございます。
何ぶんブログは不慣れでございまして、この度、玉庭のホームページをリニューアルすることになり、ブログのページも作っていただきましたので、これから、四季折々、玉庭の木々や和花やお庭の風景や、仕入れにより変わりますお料理についてなど、皆様にお伝えしていきたいと考えております。
箱根の四季の移り変わりなどを楽しんでみていただければ幸いです。
さて、玉庭は2000坪の敷地内には、多くの種類の木々や花々があります。
夏の今の時期、見られる花は、赤い百日紅(さるすべり)の花。
ちょうど、玉庭の門を入ってきていただくと、正面に樹齢百年の大樹の百日紅の木があります。
幹がつるつるして猿も滑るというさるすべりの木。
初夏に大きく枝を広げ、花は盛夏の頃から中秋まで咲き続けます。
今年の夏はもみじ葉には、日差しが強すぎ、ちりちりと葉が日焼けしています。
朝に晩にと、落葉しないように水をまいてあげます。伸びた枝が風にゆれ、涼やかですし、秋のみごとな紅葉を見たいので、せっせと水をあげています。
この花はノボタン。か細い木なのですが、紫色が鮮やかな夏の和花の代表です。
はかなくも一日で花は咲いては散りますが、枝いっぱいにつぼみがつくので、夏の間は毎日その色を楽しめます。
私は先代の女将から、女将を引き継ぎまして、今年で15年になります。
思い返しますと、様々な試練がございましたが、今年の5月よりの大湧谷の水蒸気噴火で警戒レベルが3に引き上げられ、大湧谷周辺の立ち入り規制が敷かれてからのお客様が少なくなった今回は、これまでの試練の中でも一番の試練になっているかと思います。
いつこの事態が収束するのかもわからず、おろおろする日々でございましたが、そんな中で、本当にありがたいことに、これまで玉庭に来てくださっていた常連のお客様が逆に玉庭を心配してくださり、わざわざこの時期にも泊まりにきてくださいました。
言葉では言い尽くせない感謝の気持ちでいっぱいでございます。
箱根湯本はこれまでと変わりなく過ごしております。
夏の暑さや仕事でたまった疲労などを、この箱根湯本の自然の中の玉庭で過ごしながら、温泉につかり、日本の伝統を守り続けて作られている玉庭の懐石料理をお召し上がりいただき、ゆっくりとお過ごしいただく事で、また、明日からの鋭気を養っていただいて、ますます元気になってお帰りいただけますよう、努めさせていただきたいと思っております。
皆様に喜んでいただけるようなプランもいくつかご用意しております。
ご来庭を心からお待ち申し上げております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
玉庭 女将 吉田幸恵